STORY2020.07.29

フライパンの「柄」に込められた想いと強さの秘密

お話を伺ったのは…
株式会社エトーメッシュ
代表取締役社長 伊藤浩樹さん

目指すのは、
発注者とユーザーの期待に応える商品

今回のenzo商品ではフライパンの「柄」に使う金属部分の曲げ加工をお願いした株式会社エトーメッシュ。使用したのは、家庭用品ではあまり使われない角型ワイヤー、通称フラットバー。同社製品の強さの秘密と製品づくりに込める思いを、代表取締役社長の伊藤浩樹さんに伺いました。

きっかけはチタン製のキャッチャーマスク

もともと線材の加工を行い、家庭用品を製造していた同社。ひょんなことから航空機ロケットの材料にも使われるような丈夫なチタンの線材を曲げられないかと依頼がきたのだそうです。それは、強度が高すぎて曲げ加工の途中で折れてしまい、メーカーからも曲げないでくださいと言われてしまうような素材。伊藤さんは1カ月の間、材料と向き合いました。材料の持つクセを理解しながら作業を進め、曲げる過程で気づいたことは都度メーカーにフィードバック。そうして、他社にはない曲げの技術を確立していったのです。

造りやすい製品はうちじゃなくてもいい

同社ではオリジナル商品は持たず、受注商品のみを手掛けています。試作段階では無理難題を求められることも多く、デザイン面から制作が始まると仕様上実現が難しいこともあります。ですが、そんな時こそ手探りで最適解を探していくのが職人の腕の見せどころ。enzoシリーズでも試行錯誤を繰り返していただきました。「問屋が一緒になって商品開発をしてくれるのは、うちにとってもありがたい。難しい依頼が来ることも嬉しいんです。難しい依頼が来るからこそ、別分野の素材や技術を取り入れたり、新しい機械を導入しようと動くことができる。もちろん、技術力の向上にも繋がっています。どこでもできるような簡単な仕事は、うちに来なくてもいいと思っています」

みんなで燕三条を盛り上げたい

社員の平均年齢は50歳と高めながら、70歳から24歳まで幅広い年齢の職人が働く工場。一人ひとりに持ち場があり、業務中はぴりりと緊張感が漂っていました。機械を使ったどんな作業も、その日の天候や材料の状態に合わせて、人が機械を微調整しながら作業を進めます。「まだまだ勉強、日々成長。職人は生涯現役です。enzoブランドが求める品質を形にして、地域全体で燕三条を盛り上げていきたいですよ」と笑顔を見せた伊藤さん。
同時に「良い製品を造るだけではやっていかれない」と現状に対する苦悩の言葉も聞かせてくれました。ものが溢れている現代社会では、売り方や魅せ方まで考えないとものづくりを続けていくことができません。enzoシリーズは燕三条の工場と問屋がタッグを組み、より良いものづくりを追求して出来上がったブランド。使い手にとって「使いやすい」だけでなく、造り手の「技術力」を最大限活かし、「職人の想い」をのせた製品が集まっているのです。

[会社概要]
株式会社エトーメッシュ
〒959-0308 新潟県西蒲原郡弥彦村大戸594
TEL 0256-94-3726 FAX 0256-94-4981
業務内容:ワイヤー製品加工、各種溶接加工、金網製品製造加工、各種プレス加工